マイクロクレジットプログラムとは?

マイクロクレジットとは、貧しい人々に対し無担保で小額の融資を行う貧困層向け金融サービスのことです。(IDE-JETRO)

Yes, Deaf Can!がマイクロクレジットを選ぶ理由は?

国際労働機関
最新の国際労働機関(ILO)のレポートによると、失業者数は世界で1億8,800万人、1億6500万人が十分な賃金を得ておらず、1億2千万人が積極的に仕事を探すことをあきらめているなど、労働市場へのアクセスが不足しており、世界中で合計4億7千万人以上が充分な仕事に就けずにいます。
(世界の雇用および社会の見通し:動向編2020年)

また、このレポートは失業者や未就職者がより良い仕事を見つけたり、中小企業を始めようとしたり、することを妨げている等、不平等を明らかにしています。

さらに、ILOは、失業率が2021年に5.5%に上昇すると予測していますが、コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、失業率は予測よりも高くなる可能性があります。 (ILO 2021の結果として、COVID-19により世界中でほぼ2,500万の雇用が失われる可能性があるとのことです。)

国連の持続可能な開発目標
将来に備えるため、2015年に全ての国連加盟国によって採択された持続可能な開発開発のための2030アジェンダを本プログラムに組み込むことは重要だと考えます。

持続可能な開発目標(SDGs)は全部で17あり、気候変動への取り組み、海洋と森林保全に取り組みの他、健康と教育を改善し、不平等を減らし、経済成長を促すグローバルパートナーシップに取り組むよう、すべての国に呼びかけています。 (2020年の持続可能な開発目標について)

Yes, Deaf Can!は、途上国のろう起業家向けのYDCマイクロクレジットプログラムでパートナーと協力する際に、2つのSDG目標を採用します。

①Yes, Deaf Can!(ろう者でもできる!)のミッションには、包摂的で持続可能な経済成長、生産的な完全雇用、技術革新、および2030年までに働きがいのある人間らしい仕事を推進することを目的とするSDG目標8が組み込まれています。

②また、Yes, Deaf Can!にはもう一つの重要なSDG目標1である貧困に終止符を打つことも含まれています。現在多くの国は貧困につながる不平等を減らすための措置をとっていないのが現状ですが、この目標は、世界中の貧困をなくすことを目的としています。

マイクロクレジットプログラム
マイクロクレジットは新しい考えではありません。一番最初のプログラムは、グラミン銀行によって1990年に報告されました。創設者であるムハンマドユヌス知事は、バンランデシュの貧困層のために、マイクロクレジット計画を策定しました。ユヌス知事のその功績は認められ、2006年にノーベル平和賞にノミネートされました。
彼のプログラムは現在、他の発展途上国でも継続されています。 (序論、貧困銀行、グラミン銀行、2021年)

グラミン銀行の成功は、世界中のさまざまなマイノリティやコミュニティ向け、その他同様のマイクロクレジット機関に、火をつけました。貧しい人々や障害者への積極的な融資は、マイクロクレジットを普及させ 、現在では、女性、若者、少数民族、先住民のための多くのマイクロクレジットプログラムがありますが、障害を持つ人のためのマイクロクレジットプログラムは少なく、ろう者起業家のためのマイクロクレジットプログラムはまだ存在しません。

Yes, Deaf Can!マイクロクレジットプログラム
無いものは作る!!!!
ということでYes, Deaf Can!は魅力的な事業計画で途上国のろう者起業家に少額の融資をするプログラムを立ち上げました。

Yes, Deaf Can!は、会員プログラムを通じてろうの起業家を支援しています。ビジネスにおける世界中のろう者のインタビューとレビューを公開する他、ろう者起業家受賞者へのローンのために、またYDCマイクロクレジットファンドの資金を集めるために募金活動やイベントを主催しています。

また、Yes, Deaf Can!は小規模ビジネスの起業を検討しているろう者向けの、小規模ビジネストレーニングプログラムとマーケティングカリキュラムの開発において、トレーニングスクールと連携し事業を進めています。

Yes, Deaf Can!は、ろう者の起業家に小規模ビジネストレーニングプログラムを提供する、開発途上国の国立銀行や地方銀行との取引および資金管理に協力しています。

私たちは、ろう者起業家に仕事の機会を創出し、「Yes、Deaf Can!」メンバーとともに途上国のろう者の貧困削減を支援することを目指しています。

出典:
*マイクロファイナンス
https://www.ide.go.jp/Japanese/Research/Theme/Eco/Microfinance/200608_kono.html

* World Employment and Social Outlook-Trends 2020、International Labour
Office、Geneva、Switzerland、ILO、2020
https://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/— dgreports/—dcomm/—publ/documents/publication/wcms_734455.pdf

 * COVID-19の結果として、世界中で約2500万人の雇用が失われる可能性があります、IL0、国際労働局、スイス、ジュネーブ、ILOニュースルーム、2020年3月18日
https://www.ilo.org/global/about-the-ilo/newsroom/news/WCMS_738742/lang–en/index.htm

*持続可能な開発目標について、国連持続可能な開発グループ、ニューヨーク、ニューヨーク、国連経済社会問題省(UNDESA)、2020
https://www.un.org/sustainabledevelopment/%20sustainable-development-goals/

* Introduction、Bank for the Poor Grameen Bank、Grameen Bank
Website、Dhaka、Bangladesh、December 2019
http://www.grameen.com/introduction/